ショートショート「切符」 家の整理をしていたら1975年に書いたショートショートが出てきた。ほとんどの駅に駅員がいて、硬券の入場券が売られていて、列車は手動扉が開いたままで走る客車だった頃のお話です。そのつもりでお読み下さい。 「切符」 うとうとして目覚めると、列車は小さな田舎駅に停まっていた。すれ違い列車待ちだろうと私は考えた。これだからローカル… トラックバック:0 コメント:0 2017年06月14日 続きを読むread more
島田荘司の「奇想、天を動かす」 島田荘司のミステリは一時よく読んだ。とてもありそうにない奇抜なトリックがおもしろいのであるが、なかでももっとも気に入っているトリックが「奇想、天を動かす」である。 昭和32年の北海道・札沼線で事件が起こる。今は廃線となった新十津川~石狩沼田間を走る夜汽車のトイレでピエロの死体が発見される。しかし車掌がトイレの扉をいったん閉めて、3… トラックバック:0 コメント:0 2016年02月02日 続きを読むread more
ショートショート「水源を求めて」 川が流れていました。川の水はいつまでたっても尽きることはありませんでした。この水はいったいどこから流れてくるのでしょうか。そう考えるとすぐにでもその答えを知りたくなりました。私は水源を求めて川をさかのぼり始めました。 途中で振り返ると広い海が見えました。海上には2艘のヨットが漂っていました。そのうちの1艘は赤と白のまだらで、も… トラックバック:0 コメント:0 2016年01月11日 続きを読むread more
ビブリア古書堂の事件手帖 三上延氏のベストセラー・ライトミステリである。テレビドラマ化もされた。テレビ放映は全く見なかったけれど、この本には以前から興味があった。古書を扱うミステリーという新しいジャンルである。私はベストセラーを読むことはほとんどないが、古書とミステリーの組合せが興味を引いたのであった。 鎌倉の古書店店主・篠川栞子さんは美人だが極度の人見知… トラックバック:0 コメント:0 2015年10月25日 続きを読むread more
ミステリマガジンの思い出 図書館から「ミステリマガジン創刊700号記念アンソロジー[海外篇]」(2014年4月25日刊行)という文庫本を借りてきて読んだ。フレドリック・ブラウンやエドワード・D・ホック、ジャック・フィニィなどの懐かしい名前に出会えた。 私は中学1年生の終わり頃にアガサ・クリスティの「アクロイド殺人事件」(新潮文庫版です)を読んでミステリーが… トラックバック:0 コメント:0 2015年08月09日 続きを読むread more
北村薫のミステリー 北村薫の作品はどれを読んでもいつもほっとする。優しさにあふれた作品ばかりである。ミステリーとはいうものの血生臭いところがほとんどない。それでこれだけ読ませるのは大した実力である。文章が読みやすく暖かである。作者の人柄が現れているのだろう。 デビュー作品集の「空飛ぶ馬」に入っている「砂糖合戦」という短編が気に入っている。ある喫茶店で… トラックバック:0 コメント:0 2015年01月05日 続きを読むread more
喜国雅彦の本棚探偵シリーズ 今年は1年間で100冊ばかりの本を読んだが、その中で特におもしろかったのは喜国雅彦氏の本棚探偵シリーズであった。 このシリーズは「本棚探偵の冒険」に始まり、「本棚探偵の回想」、「本棚探偵の生還」、「本棚探偵最後の挨拶」と続く。シャーロック・ホームズの短編集をもじった書名になっている。 内容は探偵小説マニアでかつ古書マニアでも… トラックバック:0 コメント:0 2014年12月30日 続きを読むread more
アガサ・クリスティについて 私がミステリーに嵌まったのはアガサ・クリスティの「アクロイド殺人事件」を読んでからである。 小学校の頃はマンガばかり読んでいたが、中学校に入って小説を読むようになった。最初に芥川龍之介、夏目漱石、井上靖を読んで中学1年の終わり頃にシャーロック・ホームズをちらと読んでから、たまたま本屋で見つけた「アクロイド殺人事件」をふらりと買った… トラックバック:0 コメント:0 2014年12月27日 続きを読むread more
泡坂妻夫のミステリー 突然ですが、 7月にこのブログを始めてから半年近く経った。その間の話題は鉄道と音楽、旅行に限ってきたが、ネタも尽きてきたのでそろそろ他の話題についても書いてみたいと思う。 乗り鉄、クラシック音楽鑑賞以外の趣味としてはガーデニング、読書などがある。読書は特にミステリーが好きなので、ミステリーの話題から始めようと思う。 日本の… トラックバック:0 コメント:0 2014年12月26日 続きを読むread more